社会課題の解決 2021 1 31

書名 株式会社ウチらめっちゃ細かいんで
著者 佐藤 啓  あさ出版

「人材の宝庫」
 私は、この本を読むまで、
社会課題の解決は役所でないと無理であり、
株式会社では解決できないと思っていました。
 なぜかというと、日本の株式会社が変わってしまったからです。
昔は、日本の株式会社は、利益だけでなく、
社会貢献も重要な事業であると考えていました。
 これは、日本の資本主義の父と言われる、
渋沢栄一の考え方が反映されていたと思います。
 しかし、今は、日本の株式会社は、
ひたすら利益、ひたすら成果を求めて、
社会貢献を忘れてしまったように見えます。
 いつの間にか、利益至上主義、
いつの間にか、成果至上主義、
そのうえ、短期的な利益や成果を求めています。
つまり、渋沢栄一の思いを捨て去ったのが、今の日本です。
 このような変質によって、
社会から疎外されてしまった人たちが多いと思います。
これが日本を弱体化させていることに気づいていないのです。
全員参加型の社会が日本の強みだったのです。
 外国から見れば、日本は戦争に負けたのに、
廃墟の中から超大国になってしまった。
多くの国が「日本は恐ろしい国だ」と警戒するのは、自然なことです。
 日本を弱体化させるには、どうしたらよいか。
それは、渋沢栄一の理念を日本から取り除くことです。
 日本の資本主義を作ったのは、渋沢栄一であり、
その日本から渋沢栄一の理念を取り除けば、普通の国になります。
 さて、「ひきこもり」というと、どんなイメージでしょうか。
多くの人は、マイナスのイメージを持っているでしょう。
 しかし、この本を読むと、ひきこもりとは、人材の宝庫だと気づくでしょう。
なぜ、ひきこもりになってしまったのか。
 それは、他人の気持ちを思いやることが多いからでしょう。
あるいは、やさしい気持ちが強すぎるからでしょう。
さらに、細かいことまで気づきすぎるからでしょう。
 しかし、今の日本社会では、そういう人たちを排除していきます。
利益至上主義や成果至上主義においては、そういう人たちが邪魔になるからです。
 しかし、全員参加型の社会が日本の強みだったはずです。
排除の論理で動く日本社会は、ひたすら弱体化していくでしょう。
 なんでもかんでも外国の真似をするのは間違いです。
渋沢栄一の理念を思い出すべきです。



























































































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